TEM / STEM / AC-STEM|透過型電子顕微鏡分析

分析概略
世界最大級の設備数で、次世代半導体の超高分解能解析を短納期で実現
透過電子顕微鏡(TEM / STEM)は、高エネルギー電子ビーム(80〜200 keV)を用いて、ナノスケールの構造を可視化する手法です。Si半導体からSiC / GaNなどの化合物半導体まで、デバイスの微細化に伴う高度な解析ニーズにお応えします。
原子レベルの空間分解能
通常のTEM/STEM(分解能 約1〜2Å)に加え、球面収差補正レンズを搭載したAC-STEM(Cs補正付STEM)を導入。従来の限界を超えた高分解能により、原子配列の直接観察が可能です。
EDS / EELSによる高度な元素・状態分析
- EDS(エネルギー分散型X線分光法): SiCやGaNなどの化合物半導体の組成評価や、メタル配線(重元素)のマッピングに最適。
- EELS(電子エネルギー損失分光法): 軽元素(B, C, N, O)の高感度分析に加え、酸化数や化学結合の状態分析が可能。
世界トップクラスの設備力とスピード
- 保有台数: TEM / STEM 20台以上、試料作製用FIB-SEM 30台以上を保有。
- 短納期対応: 圧倒的な設備数により、複雑なサンプル調製が必要な解析もスムーズに進行。
主要な分析対象・アプリケーション
- Si半導体: ゲート構造の形状測定、High-k膜の界面解析、結晶欠陥の評価。
- 化合物半導体(SiC / GaN): エピタキシャル層の欠陥、トレンチ構造の組成分布、パワーデバイスの破壊解析。
- SEM-EDSからのステップアップ: SEMでは困難なナノ領域の異物特定や、元素の状態分析。
分析手法比較
| 項目 | SEM | TEM/STEM | AC-STEM |
| 分解能 | 数nm〜 | 約1〜2Å | 1Å以下 (原子レベル) |
| 主な用途 | 表面・広域断面観察 | ナノ構造・界面解析 | 原子配列・最先端極微細デバイス |
| 元素分析 | EDS (広域) | EDS / EELS | 極微小領域のEDS / EELS |
用途事例
| 超高分解能分析 | 結晶情報 | ナノ領域での組成分析 |
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対象試料の事例
半導体デバイス・薄膜解析
- 化合物半導体(Ⅲ-Ⅴ族・GaN系)GaN、AlGaN/GaNヘテロ構造の界面急峻性評価
- エピタキシャル成長層の欠陥(転位・積層欠陥)の高分解能観察
- SiC(炭化ケイ素)パワーデバイスのトレンチ構造、酸化膜界面の元素分布
Si系デバイス・薄膜
- 最先端Logic/DRAMのゲート構造、微細コンタクトの断面形状測定
- High-k絶縁膜、メタルゲートの界面反応や元素拡散の解析
- ドーパントの局所分布や結晶性評価
エネルギー・次世代材料
- 燃料電池触媒のナノ構造観察
- カーボンサポート上の白金(Pt)触媒粒子の分散状態・粒径分布測定
- AC-STEMによる触媒粒子の原子配列観察およびナノ粒子単体のEDS分析
有機EL(OLED)・有機デバイスの構造評価
- 低ダメージ切削・観察技術による、熱に弱い有機多層膜の積層構造評価
- 各層の膜厚測定および微量不純物の特定。
各種固体材料の形態・構造観察
- セラミックス、金属材料、新素材の相変態や析出物の同定
- ナノ粒子・ナノワイヤーの形状および結晶面解析
原理 / 特徴
試料をFIB-SEMなどで薄片化し、薄片試料に電子線を照射します。試料から透過した電子線の透過分布から高分解能像を得たり、結晶情報、組成情報、電子線回折により試料の構造情報を得ることができます。
- ナノスケールレベルの分解能で構造・形態観察
- 元素像の高分解能マッピング
- 格子像観察
- Zコントラスト像観像
- 原子スケールの観察像(AC-STEM)
光路構成

比較:TEMとSTEMの違い
| TEM | STEM |
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回折コントラスト(散乱コントラスト)が得意なため結晶性に関する情報取得に長けている |
HAADF像(Z(原子番号)コントラスト像)が取得可能 |
観察事例:サファイア基板上のGaN膜(同一試料をTEMとSTEMで観察し比較)
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図1では、界面に存在するひずみによるコントラスト・欠陥の様子が良く分かる一方、基板とGaN膜自体では明確にはコントラストの差は認識できません。一方図2では図1で見られた欠陥、基板界面のひずみといった回折コントラストに起因するコントラストはほとんど見られていません。その代わり、基板とGaN膜そのもののといった組成の違いによるコントラスト差ははっきりついているのが分かります。 このようにTEMは回折コントラスト(結晶に起因)に起因する分析(例:欠陥評価、電子線回折測定、グレインサイズの評価など)に向いており、STEMは組成に起因するコントラストに関係分析(例:化合物半導体の積層構造の確認など)に用いると有効であることが分かります。 |
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また、STEMは電子線プローブを走査できることから、EDS/EELSといった面分析を行えること、TEMに比べると比較的、薄片試料厚さが厚くても像の確認ができます。そのため、故障解析などで薄片試料を少し厚めにして作製し(内部に異常部を挟み込むように)観察するようなケースにも多く利用可能です。
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分析事例
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技術資料
| アプリケーションノート FinFET技術の進化:22nmから7nmへの材料解析研 |









