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塗膜中のPCB分析

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PCB(ポリ塩化ビフェニル)は道路橋等の鋼構造物に使用された塩化ゴム系塗料の一部に、可塑剤として添加されていたことが知られています。
昭和 41 年(1966 年)~昭和 49 年(1974 年)までに建設又は塗装された鋼構造物はPCB含有塗料が使用されている可能性があります。
塗膜中のPCBが0.5 mg/kgを超えた場合はPCB廃棄物として扱い、濃度に応じて無害化処理認定施設や中間貯蔵・環境安全事業㈱(JESCO)での処理が必要です。
また塗膜には錆止め材として有害物質の鉛(Pb)、クロム(Cr)が含まれている可能性があります。
塗料の剥離作業における作業員および周辺環境の安全確保、適正な廃棄物処理の観点から事前の有害物質調査が必要です。

 

・対象施設

(1) 橋梁

① 道路橋(農道、臨港道路等における橋梁を含む。)
② 鉄道橋(旧国鉄・JRの標準仕様に基づくものは除く。)

(2) 洞門

(3) 排水機場・ダム・水門等

(4) タンク

① 石油貯蔵タンク
② ガス貯蔵タンク

(5) 船舶 

 

 

・採取

試料採取は「ポリ塩化ビフェニルを含有する可能性のある塗膜のサンプリング方法(環循規発第 1910114 号、1910113 号 令和元年 10 月 11 日)」に基づいて実施します。
採取場所ごとに1箇所以上とし、上塗から下塗までの全ての塗膜について適切に分析できる量を採取します。

各分析の必要量は以下の通りです。

  • 含有量試験 PCB 100 g程度
  • 含有量試験 クロム、鉛 40 g程度
  • 溶出試験 六価クロム(Cr6+)、鉛 100 g程度

サンプリングはスクレーパー、ヘラ等の工具を用いて物理的に塗膜を剥離するケレン(乾式)と剥離剤を用いる方法(湿式)があります。
現場状況に応じて適切な採取方法をご提案します。

 

 

・分析

塗膜は以下の3つの観点から分析を行うことが必要です。

  1. 塗装工事等に伴う塗膜の剥離作業が労働安全衛生法の適用を受けるか否か
  2. 廃棄する塗膜がPCB汚染物に該当するか否か
  3. 廃棄する塗膜が特別管理産業廃棄物に該当するか否か

 

  1. 塗膜の剥離作業が労働安全衛生法の適用を受けるか否か

     

    項目 基準値 分析方法 適応規則
    検出されないこと 「JIS K 5674:2019 鉛・クロムフリー錆止めペイント」における「附属書 A(規定)塗膜中の鉛の定量」 鉛中毒予防規則
    クロム 1%以下 「JIS K 5674:2019 鉛・クロムフリー錆止めペイント」における「附属書 B(規定)塗膜中のクロムの定量」

    特定化学物質障害予防規則

    (特化則)

    PCB 1%以下 低濃度PCB含有廃棄物に関する測定方法(第5版)

    特定化学物質障害予防規則

    (特化則)

     

     

  2. 廃棄する塗膜がPCB汚染物に該当するか否か
    分析方法:低濃度PCB含有廃棄物に関する測定方法(第5版)  塗膜くず(含有量試験)
    GC/HRMS法、GC/MS/MS法、GC/QMS法のいずれかで実施する必要があります。ユーロフィンではすべてにご対応可能です。

     

    項目 基準値
    PCB 汚染物等ではない 0.5 mg/kg以下
    低濃度 PCB 廃棄物 0.5 mg/kg超~100,000 mg/kg以下
    高濃度PCB廃棄物 100,000 mg/kg超

     

  3. 廃棄する塗膜が特別管理産業廃棄物に該当するか否か

     

    項目 基準値 分析方法
    0.3 mg/l 以下 溶出試験 環境庁告示第13号
    六価クロム 1.5 mg/l 以下 溶出試験 環境庁告示第13号
    PCB 0.003 mg/l 以下 溶出試験 環境庁告示第13号
     
     

 

 

・参考資料

 

 

・その他の情報

PCB分析環境分析

 

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