ブリッジング・国際共同治験とドラッグ・ラグ
我が国のドラッグ・ラグが問題視されて久しい。海外の製薬企業がリードしてきた中枢領域の薬剤では顕著に見られる。例えば、国内で最も売れている薬剤で見ると、抗うつ薬「パキシル®」(塩酸パロキセチン水和物)は10年のドラッグ・ラグ、向精神病薬「ジブレキサ®」(オランザピン)は5年間となっている。グローバルで活躍する企業のほとんどが欧米の企業であるから、最初に治験をする地域は欧米となり、日本での発売が遅れることは理解できる。しかし、アジア地域の国々と比較しても日本にはドラッグ・ラグが存在しているようである。日本のドラッグ・ラグについて2回の連載の中で考えてみたい。
ユーロフィンジェネティックラボ株式会社 取締役
伊藤 勝彦
月刊「都薬雑誌」別冊 (社団法人東京都薬剤師会 発行)
●ドラッグ・ラグとは
●国内のドラッグ・ラグの状況
●国内の治験を取り巻く環境の変化
●ブリッジングと国際共同治験
【第2回】 都薬雑誌 Vol 34 No.10 (2012)
●国内のブリッジング試験は申請全体の過半数を占める
●短期間に多数の患者を組み入れることができる国際共同治験
●日本における新薬開発の動機づけ
●終わりに
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