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NIPTのメリット・デメリットとは?受ける前に知っておきたいポイント

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NIPTのメリット

NIPTは従来の非確定的検査と比べて、妊娠周期の早い時期から検査ができるため、妊娠初期に赤ちゃんの状態を知ることができます。
また、採血のみで検査ができるため、胎児に対する流産や死産のリスクがありません。

 

母体への負担が少ない

NIPTの検査原理について解説します。

妊婦さんの血液中には、お腹の赤ちゃん(胎盤)由来のわずかなDNA断片が存在しています。
赤ちゃん由来のDNA断片は、妊娠9週以降には、妊婦さんの血液中に10-15%程度存在すると言われています。

このDNA断片を利用することで、赤ちゃんが染色体疾患を有しているかを調べることができます。それがNIPTです。
採血のみで検査が可能なため、お腹に針を刺す確定的検査のような流産や胎児死亡のリスクはなく、安全な検査です。

 

妊娠初期から実施でき、赤ちゃんの状態が早期にわかる

検査の実施可能時期が、コンバインド検査などは妊娠11-13週、母体血清マーカー検査が妊娠15-18週であるのに対し、NIPTは妊娠9週から検査可能です。

赤ちゃんの状態が事前にわかることで、安全に分娩できる施設をさがしたり、治療や育児などの準備期間が確保できるというメリットもあります。

 

従来の非確定的検査と比べて精度が高い

NIPTは、コンバインド検査や母体血清マーカー検査などの従来の非確定的検査と比べて、精度の高い検査です。
検査精度(陽性的中率)は98%です。検査結果の9割以上で確定的検査と同様の結果が出ています。

<関連リンク>

 

 

NIPTのデメリット

妊娠初期から検査ができることや、高精度というメリットがある一方、非確定的検査のため注意してほしい側面もあります。

 

確定的検査ではない

NIPTは非確定的検査で、お腹の赤ちゃんがダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーのいずれかを有しているか、その可能性を知るための検査です。

陽性結果の場合には、絨毛検査や羊水検査などの確定的検査を受ける必要があります。これにより、診断が確定します。
検査結果が判定保留<注:判定不能と表記する場合もあります>であった場合には、もう一度NIPTを受ける必要があったり、最終的にNIPTでは結果が得られないということもあり得ます。

 

費用が高い・保険適用外である

NIPTを含む全ての出生前検査は全て自由診療です。NIPTの場合、15万円前後の費用がかかります。
費用の詳細は、認証医療機関のホームページ等でご確認ください。

 

倫理的な議論や意見もある

NIPTに限らず、出生前検査には社会的・倫理的な観点から、さまざまな意見・議論があります。
出生前検査は、すべての妊婦さんが実施する検査ではなく、メリット・デメリットを理解したうえで、妊婦さんとパートナーのかたの希望で実施するものです。

出生前検査について検討するということは、ご夫婦で、新しい命や子育てについて話し合う機会にもなると思います。

生まれてくる赤ちゃんの全ての病気が出生前検査でわかるわけではありません。
検査をきっかけに、妊娠期間を家族として支え合うための準備期間であると捉えることもできます。

 

 

NIPTを受ける前に知っておきたいこと

NIPTは精度の高い検査ですが非確定的検査のため、陽性の場合は、診断を確定させるために確定的検査が必要です。

日本医学会に認証された病院では、NIPTの検査実施前後に遺伝カウンセリングの時間が設定されています。遺伝カウンセリングは、専門の医師や遺伝カウンセラーが医学的に正しい情報を提供し、サポートしてくれる場です。有効に活用して、意思決定をしましょう。

 

 

メリット・デメリットの両面を知っておく

NIPTが陰性であっても不安が続く可能性があります。
検査の内容を十分に理解して、望まない結果であった場合のことも考えておく必要もあります。
お二人で、赤ちゃんの何を、いつ、どこまで、どのようにして知りたいか、よく考えてみましょう。

もちろん、「検査を受けない」という選択肢もあります。

認証された医療機関で実施されている遺伝カウンセリングの場を活用し、お二人が納得できる選択を行いましょう。

 

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